シダックスがカラオケ撤退へ!その理由とは!?若者のカラオケ離れや飲み会の減少が原因か?

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給食受託やカラオケなどを手掛けるシダックスは30日、カラオケボックスの運営事業から撤退すると発表した。「カラオケ館」などを運営するB&V(東京・新宿)に運営子会社の持ち株81%を売却し、同子会社に対する97億円分の債権も譲渡する。不採算店の大量閉鎖などリストラを進めてきたが、自力の立て直しは難しいと判断した。今後は給食などフード事業に経営資源を集中する。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO31170880Q8A530C1TJ3000/

joh
皆さんこんばんはMIJINKOblogのjohです!

先日、カラオケなどを手掛けるシダックスがカラオケボックスの運営事業を「カラオケ館」ブランドで店舗展開しているB&Dに譲渡し、撤退することを発表しました。

近年、飲み会の減少などに伴い「若者のカラオケ離れ」なんて言葉がチラホラと聞こえてくるようになり、カラオケ業界全体として苦戦を強いられているようですが、各会社それぞれ方針転換等で乗り越えている中、今回事業から撤退したシダックスは近年特に苦しんでおり実際にはシダックスの一人負け状態が長らく続いていました。

では、なぜシダックスの一人負け状態になってしまったのでしょうか。その理由は意外なところにありました。

なぜカラオケ離れが進んでいる!?

カラオケ離れが進んでいる理由として一番大きなものとして挙げられるのが、いわゆる「飲み会の減少」です。

企業の働き方改革もあり、以前のように会社帰りにグループで訪れ、飲食を楽しみながら大勢で歌うといった使い方は少なくなりました。

その上、最近では会社の飲み会は勿論のこと、プライベートでも飲みに行かないという若者が増えてきているといいます。

なぜ酒を飲まない若者が多いのか

更に「合コンの減少」というのが意外なことに若者のカラオケ離れが進んでいる原因の一部ともいわれています。

男女の出会いの場として多く開催されていた「合コン」。今となってはもう「されていた」もの。そうです、ひと昔前に比べて合コンの数が激減したと言われています。実際に大手化粧品メーカーや就職支援サイトが行ったアンケートでも、「合コンに行きたいと思わない」と答えた人が半数以上、また「一度も行ったことが無い」という意見が8割近くに達するなど、合コンが減っていることは確かなようです。

https://saizensen.biz/jyoshiryoku31/

カラオケというと飲み会後の2次会で利用されるケースが多いでしょうから、会社やプライベートでの飲み会の減少、更には合コンの減少といった影響を受けてカラオケ離れが進んでいるようです。


実際はシダックスの一人負け!?

飲み会減少によりカラオケ業界すべてが共倒れかというと実はそうでもありません。

カラオケ市場全体としては、絶好調とは言えないまでも、そこそこの状況が続いています。

全国カラオケ事業者協会によると、カラオケ人口は2015年時点において4750万人となっており、過去5年で100万人ほど増えたといいます。またカラオケ事業者が提供するカラオケルーム数も増加が続いています。
カラオケ業界の最大手(店舗数)は「ビッグエコー」を展開する第一興商、業界2位は「まねきねこ」を展開するコシダカホールディングス、第3位は「バンバン」を展開するシン・コーポレーションとなっており、シダックスは業界4位の企業でした。

第一興商のカラオケ事業(飲食事業除く)の売上高は前期比10.2%増、コシダカホールディングスのカラオケ事業の売上高も前期比19.8%増と実は好調なのです。

これを見ると実際にはシダックスだけが一人負けしている状況だということが見て取れます。

何故このような状況になってしまったのかというと、それは同社のビジネスモデルに大きな原因がありました

確かに「飲み会」が減り、従来のビジネスモデルではやっていけない状況になりました。

しかし、カラオケ自体の需要が無くなっているかというとそうではなく、近年では「一人カラオケ」が流行し、更には平日昼間に訪れる学生や高齢者の増加や、オフィス代わりの仕事利用や昼寝に利用するなど「歌わない」需要も増えつつあります。

シダックス以外の同業他社は、これらの顧客層の変化にいち早く目をつけ、ひとりカラオケ専用のボックスを作ったり、飲食物の持ち込み許可、更にはレンタルルームとして貸し出しをするなど世の中の需要の変化に対応していきました。

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一方でシダックスはビジネスモデルを変えることをせず世の中の流れに順応することができなかったために、一人負けという状況まで追い込まれてしまいました。

では、何故シダックスはビジネスモデルを変えなかったのでしょうか。それとも変えることが出来なかったのでしょうか。。

シダックス一人負けの理由

シダックス一人負けの大きな原因の一つに「飲食依存」が挙げられます。

シダックスは郊外や地方の幹線道路沿いを中心に700坪以上の大型物件を、繁華街の店舗の場合においても300坪以上の大型物件を建ててきました。これはそもそも飲食込みで1店舗あたりの売上高を大きくすることを前提にしていたのです。

これに対して他の大手は、数十坪の比較的狭い物件や居抜きでの出店も積極的に行っており、一部店舗では飲食物の持ち込みも許可するなど世の中の需要に合わせてビジネスモデルを大きく変えていきました。

これからのカラオケ事情の中でどちらが生き残っていくのかは比べるまでもありませんね。

かつてのカラオケといえば、会社或いは学生等の2次会などの宴会用途に使用されるケースが大多数でした。

つまりは宴会用に広い部屋に豊富な食事メニューといったビジネスモデルは理にかなっていたのです。

しかし、現在ではどうでしょう。宴会に使用されるケースは減少し、一人もしくは少人数でカラオケを楽しむ人、ビジネスや寝床代わりに利用する人が急速に増えてきました。

こうした少人数でカラオケを利用する場合、かつての宴会での利用と同じように飲食物を大量に注文するケースは当然少ないです。

そうなると当然客単価は落ちるので、会社としては単価が落ちる分、客数を増やしていかなければ生き残って行けません。

そこで、大手同業他社は少人数での利用客をターゲットとしたビジネスモデルに徐々に移行し難を逃れたのですが、シダックスは多人数での利用を想定した店舗戦略だったことから、会社全体としての対応が遅れてしまったのです。

ではなぜ、シダックスだけが食事込みで客単価を上げる戦略に固執してしまったのでしょうか。

それは、今でこそカラオケチェーンとしてのイメージが強いシダックスですが、元々は社員食堂の請負事業で成長した会社だったのでが大きな理由です。同社の食堂運営、病院給食事業は現在でも売上高の多くを占めています。

カラオケ事業も、元は給食事業の延長線上でスタートしているため、食事を提供するということがシダックスとしては大前提だったのです。

宴会需要が多かった時代においてはこれがうまく客のニーズを掴み成長していきましたが、今となってはこれまでの強みが逆に足を引っ張ってしまうといった形になってしまったというのが今の現状です。

これはどの業界においても他人事ではない話

こういったこれまでのビジネスプランに固執しすぎた余り、世の中の流れに取り残されてしまうというのは何もカラオケ業界だけでなく、どこの業界においてもあり得る話だと思います。

今後、AIや仮想通貨、自動運転、電気自動車やドローンなどの技術革新によりこれまでのビジネスモデルを大きく変えていかなければならない場面が各業界必ずくるでしょう。

そうなった時にどこまで柔軟に対応していくことができるのか。

そこが会社として生き残っていく上で重要なターニングポイントとなりそうですね!