
突然ですが皆さんはゴルフをやりますか? 質問しておいてなんですが、私は全くやりません(笑)
実際に若者を中心にゴルフ離れが進みゴルフ人口は年々右肩下がりなのが現状です。
2年ほど前のデータになりますが、ゴルフコースで年に1回以上プレーしたことのある2016年のゴルフ参加人口は前年の2015年に比べ210万人も少ない550万人でした。
この1年間で27.6%減っており、今や実にピーク時の3分の1程の人口になってしまったといいます。
ゴルフ場オーナーです。 ちなみにうちのゴルフ場は60%以上が65歳以上です。このままではうちは10年以内に潰れます。 若者の為に平日かなり値段落としましたが、それでも高いみたいです。しかもゴルフ場利用税とかいう意味不明な税金まで払わされてます。儲かるわけない。なぜゴルフだけ?
— 湯田カントリー倶楽部 (@ycc_golf) November 12, 2018
ゴルフ場の経営自体も厳しくなりつつあり、ゴルフ場の倒産が増えて来ているようです。 今や60代以上の高齢者がゴルフを支えてると言っても過言ではありませんが、一体何故若者はゴルフをやらなくなってしまったのでしょうか。
若者のゴルフ離れの要因

①若者の所得減少
サッカーのようにボール一つあればどこでも出来るスポーツとは違い、ゴルフは始めるにあたって色々とお金がかかり、スポーツの中では敷居が高いイメージがありますよね。 用具を揃えるだけでも数万円は軽く飛びますし、コースを回るのも休日なら1万円はくだりません。
また、ゴルフ場は郊外にあることが多いのでゴルフ場までの交通費もかかります。
若者の給料が上がらない上に増税やらで手取りが下がっている今、単純に休日、ゴルフにいけるだけの金銭的余裕がないのです。
20代の45%が貯金なしの今の時代、毎日を生き抜くだけで精一杯でとてもゴルフを始めようなんて考えもしないのでしょう。
②プライベート重視の若者が増えた
ゴルフといえば取引先との接待や上司との付き合いでやるスポーツというイメージがある方も多いかと思います。
一昔前は、自信の出世のため、或いは取引先や職場の人と円滑に仕事を進めて行くために休日を犠牲にしてゴルフに付き合うのはごくごく一般的でした。 ところが、今や出世欲がない若者が半数以上の時代。
株式会社クロス・マーケティングが実施した「若手社員の出世・昇進意識に関する調査」。この調査では、絶対に出世したいと答える人よりも、出世したくないと答えた人のほうが多いことがわかった。 調査は一都三県(東京・神奈川・千葉・埼玉)に在住する20代、30代の男女、それぞれ250名ずつ、計1000名を対象に行われた。今後出世をしたいか、という問いに対して、「絶対に出世したい」と答えたのは、わずか12.0%。「できれば出世したい」人も28.8%だ。逆に「出世したくない」と答えたのが15.8%、「出世にはあまりこだわっていない」が43.4%という結果だから、積極的に出世したいと考えている人は40.8%ということになる。つまり、会社にいる若手社員のうち半数以上が、出世を望んでいないという驚くべき結果だ。
出世欲のない若者が半数以上の悲しい実情
出世や仕事のために貴重な休日を潰したくないというプライベート重視の若者が多数派になったためにゴルフをする若者は激減していると見て取れますね。
③車を持っていないから
ゴルフ場というと都会ではなく郊外にあることがほとんどです。
アクセス的にも車でしか行けないようなゴルフ場も多く、車で行くのが当たり前でした。 つまり、ゴルフと車というのは非常に密接な関わりを持っているのです。
ところが一方で、昨今若者の車離れが叫ばれており、実際に都内在住で車を所有している若者は年々減り続けています。
車がなければ当然ゴルフ場へ行く足がないので必然的にゴルフをやる機会は減っていきます。 一応電車でゴルフに行くことも可能ではありますが、やはり荷物が多い分車がないと不便ですので車離れ=ゴルフ離れに直結してしまいます。
④その他の理由
若者のゴルフ離れの大きな要因は上の3つですが、他にも理由はたくさんあります。
- 長時間労働で慢性的に疲労がたまっておりゴルフをやる気力がない
- 仕事がブラックで休みが少なく行く時間がない
- ゴルフ器具が高い
- 娯楽の多様化
- マナーや気遣いが面倒
- 有効な宣伝を打ててない
- そもそも少子化で若者が減った
等々。挙げだしたらキリがないですね…
おわりに

いかがでしたでしょうか。
思っていたよりも今のゴルフ業界が深刻なのがお分かりいただけたかと思います。
このままいくと数年、数十年先にはもっとゴルフを取り巻く環境は厳しくなり経営難のゴルフ場が多発していくでしょう。
ここからは私の個人的な考えですが、ゴルフ人口を回復させる方法は以下の3つではないかと思います。
- ゴルフ界のスターを作り出す
数年前、サッカーのなでしこジャパンがワールドカップを制覇した時には女子サッカーブームが巻き起こったのは記憶に新しいですよね。
最近では藤井聡太君の影響で将棋人口も増えているそうです。要はスターを生み出すことができればゴルフに興味を持つ人は少なからず増えていくのではないでしょうか。
- ゴルフ=お金がかかるという固定観念を崩す。ゴルフの敷居を下げる
ゴルフは金持ちがやるスポーツというイメージを持つ若者も多いです。これでは若者が始めたがるわけがありません。
もう少し価格をリーズナブルに抑え、レンタルサービス等も始めてカジュアルにやることのできるスポーツというイメージを持たせることも今後大切なのではないでしょうか。
- 外国人観光客に頼る
これが現状最も現実的な方法かもしれません。日本で頭打ちならば海外の人にゴルフを流行らせるようマーケティングしていけばいいのです。
中韓をはじめとし、外国人観光客の市場規模は年々右肩上がりなので可能性は無限大です。 今後、ゴルフ業界がどのような対策をしていくのか注目していきたいと思います。